家事分担をテーマに、兼業主夫として育児に奮闘する望月さん(30代・仮名)に現在の家事や主夫に関する性差などを語っていただきました。
Contents
■3児の主夫の日常
私は3児の父であり、在宅で仕事をしている兼業主夫です。
6歳・4歳・3歳になる子どもたちは全員男の子。
妻はフルタイムの会社勤めです。
私は、長男が生まれる前に仕事を辞め、妻の産休・育休が終わってから仕事に復帰するつもりでしたが、その後次男・三男が生まれたことをきっかけに起業。自宅で仕事をしながら、兼業主夫として生活しています。
以下が、私の家庭の子育て・家事分担項目です。
【共通次項】
・保育園の送り迎え
・掃除・洗濯
・お風呂
・こどもの着替え
【3児の主夫が子育てで担当している部分】
・体調が悪い時に病院に連れて行く
・保育園を休んだ時こどもをみておく
・検診に連れて行く
・保育園・病院・検診など対外的な対応や近所付き合い
・子どもの爪切り
・ヘアカット
【3児の主夫が家事で担当している部分】
・夕食・休みの日の食事の準備
・朝食後の片付け
・ゴミ出し
・お風呂掃除
・トイレ掃除
【妻の担当】
・洗濯物を干す
・朝食の準備
・買い物
・保育園の着替えの準備
・保育園の迎え
私が在宅で仕事をしているので妻よりも私の方が家事育児の分担比率が高くなっています。現状は妻が仕事に重点を置き、私は仕事よりも育児・家事を優先している状態です。
サラリーマンとフリーランスの働き方の違いで家事・育児のバランスが取れていますが、どちらも会社勤めだと家庭は回っていかないだろうと思います。
私としてはもう少し仕事の割合を増やしたいと考えていますが、その余裕はまだありません。
■子育て性差
3児の父として子育てをしながら感じる性差は、以下の項目です。
◇家事
普段は私が夕食と休日の食事を担当しています。
こども達が保育園の先生に「パパがおいしいご飯を作ってる!」と言っているのをみると、「本当ならママが作ったご飯がおいしい!」と言う方がいいのではないかと感じます。女性が料理するべきだという固定観念からではなく、「母親が作った手作り料理」の記憶も残してあげたいのが本音です。しかし、何事も向き不向きがありますし、できる方がやればいいと言い聞かせていますが、この部分はモヤモヤしています。
◇子どもの話を聞く
妻と私と比較した場合、こどもの訴えや、こどもが伝えようとしている意図をくみ取ることができるのは私の方です。とりあえず話を聞いてあげればこどもは気が済むのですが、妻は訴えに訴えで返すのでどちらもヒートアップして収拾がつかなくなります。
そういう時は、私がこどもを別の場所に移して話を聞いたり、気を反らせたりして落ち着いてもらいます。
◇子どもが甘える
子どもが甘えるのは、圧倒的に妻の方です。食事・お風呂・歯磨き・就寝時に私と妻とどちらを選ぶかこどもに聞くと、8割ほどは「ママ!」という返事が帰ってきます。
手をかえ品をかえ私の方へ誘導しますが、こどもの「甘える」という欲求を満たすのはやはり母親なのだと思います。私にはできないことなので、こどもが甘えたい時は優先してそれに答えてほしいと思います。
◇病気やケガに気がつく
病気やケガ、こどもの小さな変化に気がつくのは私です。この部分は性差ではなく、性格の差かもしれません。
◇遊ぶ
子供と遊ぶ時は、性差がはっきり出ます。
私がこどもと遊ぶ時は、こどもと一緒にしたいことを選びます。運動、ゲーム、料理、工作など、体を使った遊びで、こどものためになるようなことが中心です。
それに対して、妻がこどもと遊ぶ時は、歌、楽器、お絵かきなどで、右脳を刺激するような遊びが中心です。私と妻で遊びのバランスが取れればいいと考えています。
◇病院受診・定期検診
子育て性差を最も感じたのは、病院受診や定期検診の時です。
病院受診では、私と妻が一緒に病院に連れて行くと、看護師やドクターはまず妻と話をしようとします。こどもの病気のことを父親に言ってもわからないと思っていらっしゃるからかもしれません。
市の集団定期検診では、父親が来ているのは私だけで、他の集団検診を受けに来ているこども達は母親と来ていました。はじめてその状況になった時は非常に居づらかったですが、今は慣れたので、病院でも定期検診でもこどもと一緒に堂々としています。
◇子育て性差のメリットとデメリットの考え方
子育て性差を感じることは他にもありますが、父親と母親が同じことができる必要はないと考えています。できないことを指摘するのではなくできることに注目し、子育て性差のメリットとして捉えていきたいです。
また、こどもにも対しても同じで、できないことは指摘せずできることを褒めて、こどもには好きなことや得意なことを伸ばしていってほしいです。
■3児の主夫が家事分担について思うこと
ここでは、3児の主夫が家事分担について思うことを紹介します。
上記で紹介しましたが、妻と私で比べた場合、私のほうが7:3で家事に割く時間が多くなっています。そして、私は家事のスピードが妻より速いのでより効率的に家事をこなします。
現状は私の家事比率が高くなっているのですが、総合的には夫婦間でバランスが取れていると言っていいと思います。
夫婦間でバランスが取れている家事比率ですが、食事の準備について1つ変えてほしいことがありました。以下がその妻への提案です。
◇家事分担に関する妻への提案
ここに至るまでに、料理が苦手だと公言していた妻に、料理のレパートリーを増やしたらどうかと提案したことがあります。
「産休・育休中1週間に1つ作れる料理を増やしていけば、1年間で50個レパートリーが増えるから挑戦してはどうだろうか」と。妻の産休・育休からの復職にあわせて私も仕事量を増やしたいと考えており、毎日私が用意していた夕食の準備を週に数回妻に担当してもらいたかったからです。
妻は料理が得意ではありませんが、50個のレパートリーがあれば1カ月毎日違う食事を作れるので、職場に復帰した時に夕食の準備が苦にならないと考えての提案です。
妻からは一言、「そうね」と返事がありました。
その後も、何度か提案してみたのですが、料理のレパートリーは増えないままで妻は職場に復帰しました。
私は、妻が産休・育休中だったので無理は言わず、子育てに専念してもらうことが一番だと考えていたので料理のレパートリーを増やそうとしなかった妻に問題はありません。
ですが、その後も妻の料理のレパートリーは増えず、時にモヤモヤしながら毎日私が夕食を作っています。
◇妻が一切の家事をやらないと
妻が一切の家事をやらない場合、私は完全に専業主夫にならざるをえず、今のように在宅で仕事を続けることは難しいと思います。
保育園の迎え・朝食の準備・洗濯・こどもの面倒だけでも率先して行ってくれることで随分助かっていると感じるので、フルタイムで働きながら家事を手伝ってくれる妻には感謝しています。
ただ、私は徐々に仕事を増やしていきたいので、現状の7:3の家事分担割合は今後、5:5になることが理想的です。
夫婦間の負担を増やさずに家事割合を半々にするためにはどのような方法があるのか模索した時、家事代行サービスの利用を検討することがベストな選択肢ではないかと考えています。
夫婦だけでは人手と時間が足りないので、家事代行サービスを利用するとお互い仕事に集中できて、こどもとの時間も確保できるのではないかと思います。
■まとめ
これまで3児の主夫の日常、子育て性差、家事分担について紹介してきました。
今後は3児の主夫として子育て・家事・仕事を行っていく上で、子育て性差をメリットとして生かし、夫婦間で家事の分担のバランスを取り、どのような状況でも楽みたいと考えています。
来年は長男が小学校に入学し、生活スタイルが変わります。
小学生になると帰宅が早くなり(現在18時に帰宅)、長期休暇も開始され、今よりもっと忙しくなります。
一人では乗り越えることはできないので、妻と協力し、こども達にも手伝ってもらいながら、必要があれば外部のサービスをうまく利用し、家族全員で乗り切っていきたいです。