「アイツ、いつも自分の仕事しかやらないんだ。みんなで協力し合って早く終わらせようとしているのに」

 

 

「繁忙期で手が足りないのに、上司は平気で休むんだよな」

 

 

 

夫は、同僚や上司のグチをよくこぼします。

 

 

聞き飽きたお馴染みのグチで、心の中では(そっくりそのまま、家事をしないアナタのことじゃないの)と毒づきながらも、「大変だね」と返しています。

 

 

 

 

しかし、「それ、あなたも同じだよね」と言ったことが一度だけあります。

 

 

 

 

「私と子どもが高熱で苦しんでいる時に、私たちの食事のことなど一切気にせず自分だけ食べてきたこと、何度もあるよね。洗濯物が溜まっていても無視したし、お皿も洗わなかったし、子どもの歯磨きすらしなかった。客観的に、その同僚や上司より酷いと思わない?」

 

 

私たちの夫婦喧嘩の原因は「家事」についてがのほとんど。

 

 

 

「家事分担」は、夫婦関係の重要なテーマのひとつであり、金銭や育児方針と同じくらいの重みがあると私は考えています。

 

 

 

 

ワンオペ育児が夫との問題点を浮かび上がらせた

 

私は産後から3年間ほどワンオペ育児でした。

 

 

 

 

ワンオペとは、ワン・オペレーションのことで、もともとは飲食業界で使われる言葉です。深夜勤務などでは従業員が不足しがちです。そのため、接客、厨房、会計など全ての作業を一人でこなさなければなりません。このように過酷な状況を「ワンオペ」と表現します。

 

 

 

このことを育児にも当てはめたものを「ワンオペ育児」と言います。

 

 

 

ワンオペ育児と一口に言っても家庭によって状況は様々。

 

 

夫が単身赴任などで不在であり、かつ、実家や義理家の支援が得られないワンオペでは、盆暮れ正月の帰省どころか週末の応援もないので疲れを癒やせる時間が取れません。肉体の疲労だけでなく、孤独感のなかで悩みを抱えざるを得ない状況は本当に辛いものです。

 

 

 

わが家の場合は、夫は毎日帰宅するものの長時間労働・ほぼ無休で働いていましたから、家事の分担どころかゆっくりと話し合う時間もなかなか取れませんでした。そして、実家と義理家からの支援は得られず、里帰り出産なしで家事も育児も独りでした。

 

 

 

私はいわゆる「ブラック会社」を経験していますが、それよりもワンオペ育児の方がはるかに辛く、子どもが最も愛くるしい期間の記憶があまりありません。

 

 

 

そんな過重な日々が祟ったのだと思います。出産前は健康そのものでしたが、産後少ししてから持病が判り、以前のように動けなくなりました。

 

 

 

「産後の3ヶ月間だけでも親や家事代行の支援が受けられていたら、私の体調や生活のクオリティはもっと違ったのではないか」という気持ちは未だにあり、出産と家事を軽視した夫に対して心の溝のようなものが生じたのは否めません。

 

 

 

 

夫が家事をしない理由

 

そもそも、なぜ夫は家事をしないのか。

 

 

 

夫に「あなたはなぜ家事をしないの?」と訪ねたところ、「親父はまったく家事をしなかった」と答えたのです。つまり、自分が家事をしないのは自分の家庭環境にあると言いたいようです。

 

 

しかし、夫の実家は祖父母と同居。嫁姑の関係は良好で、夫の幼少期の養育・料理・掃除の担当は祖母だったそうです。また、家の修理やメンテナンス、子どもの遊び相手は祖父がやっていたので、家事と育児に関わる人間が3人(祖父母、母親)居たわけです。

 

 

 

マンパワーが充分に足りていた義父の例を、ワンオペで苦しんでいる私にどうして適用できると思ったのか。

 

 

 

 

ここでまたイライラした私は「お義父さんと同じように家事をしたくないなら、家事代行を検討してください。この家には大人が私とあなたしか居ないんですよ!」と、夫婦喧嘩に突入しました。

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夫が家事をしない理由のもうひとつは、私が在宅で働いているためです。

 

 

 

私は産後少ししてから病気になり、独身の時のように動き回ったり働いたりすることが難しくなりました。また、子どもも病気がちで通院しています。

 

 

そういった私と子どもの健康上の理由から在宅ワーカーとして働いているのですが、在宅ワークというものを夫は「お気楽なアルバイト」と軽く見ているようで、「そんなことより、ちょっと俺の用事を手伝ってくれ」などと言ってきます。(ここでまた夫婦喧嘩)

 

 

 

 

夫の本性が分かる一言

 

「だって、家のことと子どものことはお前の担当だろ?」

 

 

 

 

子どもが2歳の時に大喧嘩のきっかけになった夫の言葉です。

 

 

家族でお出かけの準備のために早朝から大忙しの私が大人のお弁当作りに子どもの離乳食、子どもの着替え、ある程度はキッチンを片付けておきたいし、化粧もしたいし、出かける直前には子どものオムツ交換もしなければ。と、戦場のような忙しさの最中、夫は優雅にテレビを観ていました。

 

 

「子どもの着替え、子どものオムツ交換、水筒の準備くらいできるでしょう?」となるべくイライラを抑え静かに声をかけて返ってきた言葉がこれでした。

 

 

ガーン!と目の前が暗くなる思いでした。

 

 

 

思い返せば、夫は自分の荷物(財布とスマホのみ)だけ持ってスタスタと歩いて行ってしまう人でした。

 

 

子連れのお出かけは近場であっても大量の荷物になります。子どもの着替えや食料飲料などでバッグはいつもパンパン。そんな荷物を私が一人で背負っていても夫は知らんぷり。

 

 

このことについては、高速道路のサービスエリアと病院のロビーと公園の駐車場で、「何度も言うけど、私は荷物持ちじゃない!」と、抗議し、少しずつ改善されてきました。(そして夫婦喧嘩)

 

 

しかし、ここで問題なのは荷物を持つ持たないではなく、「当事者意識の欠如」

 

 

これが最も問題なのです。

 

 

 

とはいえ、冒頭に書いたように同僚や上司の態度について不満を見出しているのですから、そちらの視点から夫に働きかけることができるかもしれません。

 

 

私の理想の家事分担

 

夫婦喧嘩は日常茶飯事なのですが、大喧嘩に発展する原因は決まっています。

 

 

私の体調不良で、子どもの食事を作れなくなったり、お風呂に入れてあげられなくなったりした時です。

 

 

「家族が病気の時くらい、家事をしようと思わないの?!」という怒りはもちろんですが、何よりも「子どもがお腹を空かせているのに、なぜ自分だけ外で食べてきて、そのまま寝てしまうのか!」

 

 

私の怒りはここに尽きます。

 

 

部屋が汚れるのも洗濯物が溜まるのも不快ですが、子どもの保育に関して無責任な態度を取られるのは我慢できません。

 

 

 

保育作業に関する責任感を持ってもらうためにも、「家事を分担しましょう!」と提案しました。

 

 

 

ママ友数名に家事分担について訪ねたところ、「お風呂掃除」「子どもとの入浴」「洗濯」「洗濯ものを干す」「たたむ」を分担している夫がいました。

 

そんなに分担してもらえたらどれだけ助かるでしょう!羨ましいのは、家事作業そのものではなく、理解者・当事者でいてくれているところです。

 

 

ママ友の一人は「前日の夕食後に出た皿を翌朝に洗う」「お風呂に入るのが最後なのでお風呂掃除をしてから出る」という、夫のライフスタイルに合わせて家事と関わってくれているとのことでした。

 

 

これはウチでも出来る!と思って夫にそのまま伝えると、「俺は守れない約束はしない」などとカッコ悪いセリフが返ってきました。こういうことを言うから「約束を守ろうと努力するのが大事なんでしょ!」と、私の怒りの導火線が反応するのです。

 

現段階では、私の仕事が多忙になった時と体調が悪い時は、以前のように頑張るのを辞めました。というより、頑張れなくなったのです。

 

夫に「子どもの食事と子どものお風呂だけはお願いします」と依頼していますが、予想通りあまり遂行されていません。

 

「家事分担」というたった4文字には、家族への思いやり、家庭運営における共同責任者としての自覚の有無が詰まっています。

 

 

会社帰りに買い物をするようになっただけ、少しは前進しているのでしょうか。家事分担への道のりはまだまだ長く遠いです。