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今回は育児に奮闘する傍らでライターとしてブログ「3兎を追ってもいいじゃない」を運営されているよつばくまさんに、前回の続編として寄稿頂きました。
最低限!ワンオペワーキングマザーの「ずぼら家事」
前回、夫婦間の家事分担について寄稿させていただきました。2人の男児の母親兼フリーライターのよつばくまです。現在、家事負担は妻であるわたしがほぼ担っています。世の中のママたちは、専業主婦はもちろん、ワーキングマザーの方でも、相当きちんと家事をされているなあという印象を持っています。「手抜きです」「ずぼらです」と言われても、「え、それで!?」と思うこともしょっちゅうです。
今回は、そんな「本気で引かれるかもしれないレベルの最低限家事」について、内心不安でいっぱいになりながらお伝えします。
【ごはん編】
現在、食材の買い出しは週1回まとめ買いをするようにしています。肉・魚・野菜類はその際に一気に買い込み、あとは近所のドラッグストアで牛乳や食パン、豆腐といった食材を買い足す程度。スーパーは混みあうため、できるだけ行かずに済ませたいと思っています。
購入してきた肉や魚は、その場で数日以内に使用する予定のもの以外は冷凍庫にイン。きのこ類もほぐしてジップロックに入れ、冷凍保存しておくことが多いです。
Before
After
野菜類は冷蔵庫の性能が良いのか、1週間程度であれば傷むことなく使い切ることができています。なお、ビニール袋に入れる、キャベツは芯をくりぬくなど、保存に必要な作業は買ってきた際にしていますよ。
こうした事情から、普段の献立は「今冷蔵庫に残っている食材で作れるもの」を考えるところから始めます。
一時は買い出しの際に一気にある程度メニューを考えてから購入していましたが、現在は考えたとしても当日翌日分程度になっています。
なお、我が家の夕飯は「主食・主菜・汁物」のシンプルなものがほとんど。
野菜類はもっぱら汁物頼りです。味噌汁のほか、コンソメスープやミネストローネなど、具沢山スープを作ることがほとんどですよ。
気力と体力があるときには、「切って混ぜるだけ」「漬けておくだけ」といった「ずぼら副菜」を仕込んでおくこともあります。また、納豆や冷ややっこを出して品数をフォローすることも。
こちらは最近はまっているもの。切って入れて蓋を閉めて振るだけです(笑)
【洗濯編】
洗濯は毎日するとは限りません。量によっては2日まとめてするようにするなど、その時々の状況によって気ままに変えています。
特にわたしの服のほとんどは別に分けておき、おしゃれ着洗いにするため、日常の洗濯よりもさらに頻度が低めです。
そして、現在我が家ではALL部屋干し。これは、そもそも夫がさまざまな花粉にアレルギーを持っているため、いったいいつならば外干しをしても問題がないのか、はっきりしなかったという理由がきっかけでした。現在では外干しをするものは子供のタオルケットやシーツ、布団カバーといった大物寝具のみです。
部屋干しにすると、「絶対に夕方に取り込んでたたまなくてはいけない」ということがありません。夜に子供が寝静まってから行ってもいいですし、最悪翌日まで干しっぱなしということも。
夕方はただでさえごはん作りや幼稚園の迎えなどで多忙になりがちなので、ひとつでも「やらねばならない」家事を減らせることは大きな心的負担減になっています。
また夕方までに乾かさねばという意識がなくなったため、洗濯を回す時間帯も朝だけではなく、「今日は何だかしんどいから午後にしよう」ということも。「この時間にこれを絶対にこなさねば!」がつらくなってしまうときがあるため、柔軟に捉えています。
なお、さらに手抜きですが、最近ではシワにしたくないもの以外は乾燥機にかけてしまうことも多くなっています。
以前は夫がスーツ出勤だったため、アイロンがけが必要でした。少しでも楽をするため、ワイシャツは形状記憶のものを選んでもらい、脱水をかけずにびしゃびしゃのまま干すようにしていました。こうすればほぼアイロンがいらないくらいシワがつきにくいですよ。なお、現在は私服出勤のため、シャツは私服のみ。そのアイロンがけはしない! と宣言していて、よほど気が向くときにしかやりません。
【掃除・片付け編】
はじめに言い訳がましく宣言しておきます。わたしは「片付けられない女」です。片付けようとする行為に対して、かなりのエネルギーを要します。ストレスが溜まってくると片付けたくなる人がいますが、わたしはどんどん部屋が荒れていってしまうタイプです。
一方、掃除は嫌いではありません。しかし、床など、掃除をするためには片付いていないとできないところもありますよね。そのため、そういった箇所は掃除までおざなりになりやすいというのがリアルな現状です。
がんばるのをやめ、ギリギリまで放置派に
家の中で片付けなければならないものってなんだろう。片付けることがストレスになるものって、なんだろう。
今回改めて考えてみると、わたしにとってそれは「わたしが出していないもの」だということがわかりました。
先述したとおり、片付けをしてストレスを発散するタイプではなく、ストレスがあると片付けができなくなるタイプのわたし。そのため、調子によっては「がんばって片付けるよりも、見て見ぬふりをしている方が楽」ということも多いのです。
そのため、夫や子供のものは、本人たちが片付けるまで、もしくはわたしの限界を突破する・わたしに片づけられる余裕が生まれるまでは、極力放ったらかしにしていることが多いです。
一方、夫は子供が散らかしたおもちゃや紙くずが散らばっていることにストレスを覚えるタイプだそう。わたしが一切を放棄して子供スペースをそのままにしているところに帰宅すると、「片付けといてよ……」と言われることも多いです。
帰ってきたときに部屋が荒れているとしんどい。その気持ちもわかるので、片付けられないときは自己嫌悪に陥っています。(それでも体が動かないときが多いのです)
これはわたしが割とごちゃついている状況が平気な方だからかもしれません。
水回りだけは「なる早」家事
基本的には「気が向いたら」「余力があったら」というものぐさ家事パターンのわたしですが、唯一、水回り関係だけは「その場でやる」ようにしています。
- 食器洗い
- キッチンの排水溝
- 風呂場の排水溝
- 洗濯機のごみ取りネット
食器洗いは、洗って水切りカゴに置くまでがワンセット。本当は拭いてしまうまでをセットにすればいいのでしょうが、そこまではできないことがほとんどです。たいがい、次の食器を洗うときに、カゴに入っている食器をしまう流れになっています。
なお、食洗機は持っていません。スペース上の問題と、機械のメンテナンスが面倒だからです。食器を洗うための機械を衛生的に保つ手間を、引き受ける自信が現状ないのです。管理が楽なものがあるのなら、欲しいなあと思います。
キッチンの排水溝は、夜に食器を洗ったら、そのままネットを捨て、ブラシで軽く洗い、シンク内に出しておくようにしています。中のパーツも余裕があればざっと水洗い。さらに余裕があれば、クエン酸+重曹+お湯であわあわにしてキレイにしています。
ちなみに、風呂場も同様ですが、排水溝の上蓋は除去しています。洗うべきものを、ひとつでも少なくしたいので。
風呂場の排水溝は、シャンプー後、絡まった髪の毛を風呂場内に置いてある底がメッシュになっているごみ箱にぽいっと捨てています。ごみ箱内の髪の毛などは、翌日乾いた状態で、あらためてごみ箱にぽい。
ほぼ自分の髪の毛なので、入浴中の濡れた手でそのまま捨ててしまっています。
トイレ・お風呂は「使ったときに」
トイレ掃除、お風呂の洗い場の掃除は自分が使ったときにしています。トイレは以前から使ったときについでに行なっていました。1日のうち、「いつ」と決めてしまうことなく行なっていますよ。
荒れ放題のスペース、Before→After
ここで、とある日のBefore・Afterを写真でご覧ください。
Before
After
がんばってこの状況です。がんばって、です。毎日ちゃんとできているわけではありません。
なお、余裕があるときは分類して元に戻しますが、余裕がないときは先ほどご紹介した「投げ込み」片付けをするだけです。
本来はこのカゴに分類して片付けるのですが、無理なときの分類はゴミ・いるものの2択のみ。いるものだけプラボックスにとにかく突っ込んでいます。
そのため、中はこんな感じに。
雑多です。
【子ども】自分のことは自分でやらせる
我が家の子供たちは3歳と5歳。親がまだまだ手出しをする必要があると考える家庭も多いのではないかと思います。しかし、わたしは極力「自分のことは自分でやってください」スタイルを貫き通しています。
たとえば、幼稚園の朝の支度。帰ってきてからの片付け。こうしたことに、わたしは手出しをしません。これは入園した当初からのことです。
園の制服やカバン、靴下ハンカチティッシュなどは、子供自身の手に届くところにしまっているため、すべて自分で用意をさせています。わたしは「忘れ物は? ない? 今日月曜日だけど、上履き持った?」と聞くだけ。
長男はこの方式でやってきても、今まで忘れ物をしたことが1、2度程度しかありません。なお、同じようにしていても次男は何度か忘れているので、性格的な問題なんだろうなあと捉えています。
※長男は繊細で、忘れ物をしたら泣き叫んでパニックになるタイプ。次男は「今日忘れていったでしょ? 困ったでしょ?」と尋ねても、「せんせーに借りたー」とニコニコしている図太いタイプです。
一方、帰宅時も同じことです。わたしは子供たちに、「給食セット、制服、靴下。ちゃんと出すところに出さないと、ママは洗わないよ」と口酸っぱく言っています。そして実際、出し忘れたら給食セット以外は洗いません。
いささか乱暴に思う人もいるかもしれません。しかし、これはすべて未来のわたしのためでもあるのです。自分のことは自分でやることを当たり前だと捉えてくれれば、きっと数年後のわたしはぐんと楽になれる。そして子供たち自身のためにもなる、はず。特に息子ですからね。「自分のことは自分でやる」男性になって欲しいのです。
ただ、幼稚園の先生には「お母さん、適当な方なのかなあ」と思われてしまっているかもしれません。
まとめ
今回、正直この寄稿文を書くことに、とてつもない葛藤を抱えていました。この期に及んで「少しでもいい格好をしたい」という思いがどうしても拭えなかったからです。
それでも、あえて出来うる限りリアルな現状を書いたのは、わたしのような「家事をきちんとできて無いな」と思う方に向けて、最低限の家事と、それでも生きてるぞ、と言いたいからです。雑誌でもSNSでも育児ブログでも、「手抜きをしている」といいながらも「きちんとがんばっているじゃない!」と思えるママが多いです。そうした「ちゃんとしている手抜き」を見て「全然できてないんです」と苦しんでいるママがいるのなら、その人に向けて、私の現状を伝えたいです。
実際、自己嫌悪に陥ることも多いです。でも、まずは子供が笑って元気でいる。それでいいと許せるときがあってもいいじゃない。自己弁護ではありますが、そう思っています。