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子どもがペタペタ貼ってしまったシール、食器についている値札シール、きれいに剥がしたいけれど、うまく剥がれないこともよくあります。
爪でガリガリ剥がそうとして、失敗してしまったという方も多いのではないでしょうか。貼られてから時間がたったシールは、粘着剤が素材と強く密着し、どれだけ丁寧に剥がしても跡が残ってしまいます。
(今回の記事でわかること)
- 家にあるものでシールをきれいに剥がす方法
- おすすめグッズを紹介
残ってしまった頑固なシール跡にも使える方法なので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
素材別!自分でできるシール剥がしの方法
シール剥がしを成功させる秘訣は、素材に合わせた方法で作業することです。シールが貼られている素材によって、使った方が剥がれやすいアイテムがあり、逆に使うと剥がれにくくなるアイテムもあります。素材別に最適な方法を使えば、家にあるものを使ってきれいにシールを剥がすことができますよ!
【木材】塗装有りならハンドクリーム、塗装無しならアルコールスプレー
ウレタンやペンキで塗装された木材のシール剥がしには、ハンドクリームを使ってみましょう。アルコールやお酢などは塗装まで?がれてしまう恐れがあるので避けた方が無難です。
一方、塗装されていない木材の場合はハンドクリームの油分がシミになってしまうことがあるため、アルコールスプレーを使うのがおすすめです。
◆塗装された木材のシール剥がし◆
①シールの粘着面まで浸透するように、たっぷりとハンドクリームを塗りこむ。
②ハンドクリームを塗ったところをラップでしっかりと覆う。
③ラップの上からドライヤーで数分温めてから、シールを布で拭き取る。
◆塗装なしの木材のシール剥がし◆
①アルコールスプレーをシール全体に吹きかける。
②シールに浸透しにくい場合は、キッチンペーパーにアルコールを含ませてシールを覆う。
③木材とシールの隙間にスプレーを吹きかけながら、ゆっくりと粘着剤を拭き取る。
【プラスチック】重曹(セスキ炭酸ソーダ)+メラミンスポンジで一発!
プラスチックのシール剥がしには重曹やセスキ炭酸ソーダを使うのが効果的です。除光液やアルコールを使うと、表面が曇ることがあるので注意しましょう。メラミンスポンジを使うときは、強くこすりすぎると傷がつく可能性があります。
◆プラスチックのシール剥がし◆
①水1カップに、小さじ1~2の重曹かセスキ炭酸ソーダを溶かす
②重曹水をシールにまんべんなくスプレーし、ラップをして数分放置する。
③メラミンスポンジを使って端からゆっくりとシールを剥がす。
【金属】お酢はNG!ドライヤーで温める方法がベスト!
金属のシール剥がしにお酢やクエン酸など酸性のものを使うと、黒ずみや錆びの原因になりますので避けましょう。金属は熱に強いため、ドライヤーで温めて剥がす方法がベスト。ベタベタが残ってしまう場合はハンドクリームも併用し、シールを剥がしたあとは油分が残らないようしっかりと拭き取りましょう。
◆金属のシール剥がし◆
①シールをドライヤーで温めながら端からゆっくりと剥がしていく。(やけどに注意)
②粘着剤が残ってしまう場合は、ハンドクリームを塗り、ラップで覆ってドライヤーで温める。
③ラップを外し、布などで粘着剤を拭き取る。
【陶器】まずは台所用洗剤とぬるま湯を試してみて!取れなければ除光液の出番
陶器のシール剥がしには、まず台所用洗剤を使ってみましょう。洗剤に含まれる界面活性剤が粘着剤の働きを弱め、?がれやすくなります。一度で取りきれなくても、何度か繰り返すとキレイになります。どうしても取れない場合は、除光液を使っても良いでしょう。
◆陶器のシール剥がし◆
①シールに台所用洗剤を原液のまま塗りこむ。
②シールをラップで覆って数分置く。
③ゆっくりとシールを剥がし、残った粘着剤をぬるま湯で落とす。
【衣類】ドライヤーかアイロン+布ガムテープで少しずつ取る
衣類についた粘着剤を剥がす場合、生地を傷めないように薬剤などは使わないことをおすすめします。熱に弱い素材もあるので、ドライヤーで温めながら少しずつ粘着剤を取り除いていきます。
アイロンを使える素材であれば、あて布の上から低温で当てていき、布ガムテープで残った粘着剤を少しずつ取り除いていきます。
◆衣類のシール剥がし◆
①シールをドライヤーかアイロンで温め、端から少しずつ剥がす。
②粘着剤が残った場合は、ドライヤーを当てながら布ガムテープで粘着剤を少しずつ取り除く。
③生地を傷めないよう、低温で少しずつ作業を進める。
【壁紙】ドライヤー+壁紙用シール剥がしスプレーで!(粘着剤が残ったら消しゴム)
壁紙についたシールは、まずドライヤーで温めてゆっくりと剥がしてみましょう。油分やアルコールを使って剥がすと、壁紙にシミができてしまう恐れがあるため、特に賃貸の場合は避けた方が無難です。
薬剤を使う場合は、壁紙専用のシール剥がしスプレーを使いましょう。残った粘着剤はキレイな消しゴム(鉛筆汚れがないもの)でこすると上手に取り除くことができます。
◆壁紙のシール剥がし◆
①ドライヤーでシール全体を温め、端からゆっくりと剥がしていく。
②ドライヤーが使えない場所は、壁紙用シール剥がしスプレーを使って剥がす。
③壁紙に残った粘着剤は、キレイな消しゴムでこすって取り除く。
【革製品】たっぷりのハンドクリームで優しく取り除く。アルコールはNG!
革製品は強くこすると傷がつきやすく、製品を傷めてしまう恐れがあるため、たっぷりのハンドクリームで優しく取り除きましょう。一度に剥がそうとするのではなく、端から少しずつ取り除くイメージでくるくるとハンドクリームを塗りこんでいきます。
革の素材によってはシミになるものもあるので、目立たないところで試してから始めましょう。アルコールは革の油分を奪い、製品を傷める原因になるためNGです。
◆革製品のシール剥がし◆
①目立たないところでハンドクリームのシミができないか試してみる。
②シールの粘着剤にたっぷりのハンドクリームを塗る。
③布などで優しくこすって少しずつ取り除く。
【紙製品】アイロンで剥がれない場合は消しゴムで地道に取る
シールが貼られた紙を裏返し、上からあて布をして低温のアイロンを当てます。アイロンが高温だと紙が焦げたり、テープの粘着剤が溶けて逆に?がれにくくなるため、様子を見ながら作業します。粘着剤が残った場合は、消しゴムを使って地道に取り除きましょう。
◆紙製品のシール剥がし◆
①紙を裏返し、上からあて布をして低温のアイロンを当てる
②少し温めたらテープを端からゆっくりと剥がしてみる。
③無理に剥がそうとせず、アイロンを当てては剥がす、を繰り返す。
シール剥がし用スプレーを使う時の注意点
シール剥がし用スプレーを使えば、より早く、簡単にシールを剥がすことができます。小さいシール数枚くらいなら家にあるもので代用可能ですが、たくさんのシールや広範囲のシールを剥がすときは、シール剥がし用スプレーを使うと便利です。100均やホームセンターなどで気軽に購入できますが、使用時に気を付けたいポイントもあります。
- 臭いがきつい商品もあるので換気して使う
- 使える素材をしっかりチェック
- マニュキュアも落ちるので注意
- 廃棄方法を確認してから処分する
4つの点に注意して使用しましょう。
臭いがきつい商品もあるので換気して使う
シール剥がし用スプレーには、粘着剤を柔らかくする有機溶剤という薬剤が入っており、臭いのきつい商品がほとんどです。気分が悪くなったり、目が痛くなったりすることもあるため、必ず換気をしましょう。作業前にマスク・ビニール手袋をつけるのもお忘れなく!
使える素材をしっかりチェック
シール剥がし用スプレーの成分によっては、プラスチックが変形してしまうものもあります。また、木材に使うとしみ込んで変色する場合もあるため、購入前に使える素材をしっかりチェックしましょう。シールが剥がれたとしても、別のトラブルが残ってしまっては本末転倒です。
マニキュアも落ちるので注意!
シール剥がし用スプレーに入っているアセトンという成分は、除光液にも使われている成分です。マニキュアまで剥がれてしまうこともあるので、指先をキレイに整えている方は注意が必要です。
廃棄方法を確認してから処分する
シール剥がし用スプレーは、中身をすべて使い切ってから自治体の指示に従って廃棄処分します。中身が残ったまま処分すると大きな事故につながる可能性もあるため、必ずルールを守って処分しましょう。使いきれず残ってしまった場合は、キッチンペーパーに吸わせて燃えるゴミで処分するか、専門の業者に相談しましょう。
シールを剥がしても跡ができる&残る理由
シールを剥がしても跡ができたり残ったりする理由は、シールの粘着剤が熱や紫外線によって劣化し、ベトベトの状態になるからです。粘着剤がベトベトになったあと、さらに時間が経ち乾燥すると、粘着剤が素材と強く結びつき、取れにくくなるのです。
そもそもシールの粘着剤は、「個体と液体」両方の性質を持つ物質でできています。シールを素材に押し付けると、粘着剤の分子が素材のスキマに入り込み、シールと結びついて貼り付きます。この粘着剤は、貼った直後であれば素材からきれいに剥がれてくれます。
しかし、時間が経って粘着剤がベトベトの状態になったり、そのまま乾燥したりすると、素材との結びつきが強くなり跡が残りやすくなります。つまり、シールをきれいに剥がすためには、固くなった粘着剤を柔らかくして素材から剥がれやすい状態にすることが大切です。
シール剥がしで使うグッズ別の注意点
シールをきれいに剥がすために、いろいろなグッズを紹介してきました。
- ドライヤー
- アイロン
- 台所用洗剤
- お酢
- 除光液
使用時の注意点をまとめておきます。
シールを剥がすときに素材そのものを傷めてしまったり、別のトラブルを残してしまったりしないように、以下のポイントに気を付けて作業しましょう。シールを貼った素材や場所によって、使うグッズや剥がし方を上手に選ぶことが大切です。
ドライヤー
シールの粘着剤は、温めると剥がれやすくなるため、シール剥がしにドライヤーを使うのは効果的です。しかし、ドライヤーの熱で形が変形したり、機械部品に異常が出たりすることも考えられるため、使用時は低温で様子を見ながら作業しましょう。
また、貼ってから時間が経ったものにはあまり効果が得られないこともあります。そんなときはドライヤーとハンドクリームなどを併用して使うと、うまくいくこともありますよ!
アイロン
ドライヤーと同じく、熱で粘着剤を柔らかくするにはアイロンも効果的です。ただし、アイロンは高温が直に伝わるため、必ずあて布をして低温で使いましょう。
また、温めすぎるとシールが逆に素材に強く貼り付いてしまうため、一気に剥がそうと思わず、低温で少しずつ作業しましょう。アイロンは、衣類や紙製品のシール剥がしで効果を発揮しますが、そもそもアイロンを使える素材かどうかをよく確かめてから作業を始めましょう。
アイロン台が無いときは以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:「アイロン台が無いときに代用できる身近なモノとは?」
台所用洗剤
台所用洗剤の多くは中性洗剤のため、様々な素材に安心して使えるアイテムですが、素材によってはシミができたり変色したりする可能性があります。心配なときは目立たないところで試してみるか、液体を使わない方法で試してみましょう。
また、洗剤が使える素材であっても、使用後に洗剤が残っているとシミや変色の原因になるため、使用後はしっかりと拭き取ることも大切です。
お酢
お酢に含まれる酸は、シールの粘着力を弱める働きがあります。お酢なら小さい子どもがいる家庭でも安心して使うことができますね!しかし、酸の影響で傷んでしまう金属などには使えません。
また、液体が浸み込む素材の場合は、シミになったり臭いが残ったりすることもあります。心配なときは水で薄めたり、目立たないところで試したりしてから作業しましょう。
除光液
除光液には、シール剥がし用スプレーと同じ成分が含まれており、シール剥がしにはとても効果的なアイテムです。しかし効果が強い分、合わない素材もあるため、使用する素材には注意しましょう。合わない素材は、プラスチック製品・革製品・液体が浸み込むものです。また、臭いも強いため密室で作業しないよう注意しましょう。
シール剥がしに失敗して跡が残ったときの対策
シール剥がしに効果的な方法を試してみても、一発できれいに剥がれるということは少なく、跡が残ってしまうこともあります。特に貼ってから時間が経ったシールは、ちょっとやそっとじゃきれいになりません。どうしても残ってしまうシール跡には、以下の方法を試してみましょう。
- 消しゴムでこする
- メラミンスポンジでこする
- ガムテープで粘着剤を取る
いろいろなシール剥がしの方法と組み合わせて作業するのも効果的です。シール跡の対策も、基本的には少しずつ丁寧に作業し、素材を傷めないようにすることが大切です。
消しゴムでこする
鉛筆汚れのついていないきれいな消しゴムを用意し、シール跡を端から少しずつこすります。頑固なベタベタ汚れも、文字が消えるようにポロポロと剥がれていきます。ホコリがついて黒くなってしまったシール跡にも効果的ですよ!ただし、強くこすりすぎると傷がつく恐れもあるため、優しく作業しましょう。
メラミンスポンジでこする
水を含ませたメラミンスポンジでシール跡をこすると、汚れが絡め取られてきれいになります。メラミンスポンジは、上記で紹介した方法と組み合わせて使うのも効果的です。ただし、一気に取り除こうとすると、ベタベタをさらに広げてしまうので、表面から削り取るようなイメージで少しずつ作業するのがポイントです。
ガムテープで粘着剤を取る
ベタベタしているテープ跡は、布ガムテープを押し当てて少しずつ取り除いてみましょう。紙製のガムテープでもいいですが、逆に貼り付いてしまう可能性があるため、布ガムテープがおすすめです。シール跡の汚れを、布ガムテープの粘着面に移すように少しずつ取り除きます。布ガムテープの粘着力が弱まってきたら新しいものに交換しましょう。
やってはいけないシール剥がしの方法
シール剥がしでやってはいけない方法は以下の3つです。
- 強くこする・一気に剥がそうとする
- 油分・薬剤をつけたまま長時間放置する
- 洗濯する
ついやってしまいがちですが、シール剥がし失敗の原因になるため、おすすめできません。余計なトラブルにならないよう、作業前にチェックしてみてください。
強くこする・一気に剥がそうとする
シール剥がしの作業は、「優しく・ゆっくり・少しずつ」が基本です。面倒だからと強くこすったり一気に剥がそうとしたりすると、素材を傷めたり逆に時間がかかったりとトラブルが大きくなる可能性があります。きれいに剥がすための近道だと思って、少しずつ作業しましょう。一度で取り切ろうとせず、同じ作業を何度か繰り返すように作業するとうまくいきやすいですよ!
油分・薬剤をつけたまま長時間放置する
シールの粘着剤を柔らかくするために、油分や薬剤を乗せておくことがありますが、長時間放置しないよう注意しましょう。最初は2~3分くらいの短い時間で取り除き、シミにならないことを確認しながら徐々に放置時間を伸ばすようにしましょう。また、放置した薬剤が乾いてしまうと、シールだけではなく薬剤まで取りにくくなるため、余分な作業が増えることになります。
洗濯する
粘着剤が着いた衣類などをそのまま洗濯をする方法はおすすめできません。粘着剤は冷えると固まって余計に取れにくくなるため、洗濯は逆効果になります。粘着剤をしっかりと取り除いてから洗濯しましょう。
シール剥がしにおすすめな便利グッズ5選
シール剥がしの作業に便利なグッズを5つ紹介します。
- ダイソーシール剥がし
- シール剥がし用ヘラ、スクレーパー
- 不要になったカード類、定規
- 台所用スポンジ
- キッチンペーパー&ラップ
身近なグッズで作業効率が上がるので、ぜひ使ってみてください。
ダイソーシール剥がし
ダイソーの「シールはがしスプレー」は、プラスチック・ガラス・陶器・金属のシール剥がしに使えます。内容量が多すぎないので処分に困ることもなく、100均で購入できるので気軽に使えます。日常的にシール剥がしの機会がある方は、持っておくと便利ですよ!
シール剥がし用ヘラ、スクレーパー
シール剥がし用のヘラやスクレーパーも100均で購入することができます。専用のヘラやスクレーパーを使えば、柔らかくなった粘着剤をきれいに取り除くことができるため、広範囲の作業に便利です。
不要になったカード類、定規
期限切れのクレジットカードや定期券などのカード類は、スクレーパーの代用品として使えます。作業の補助グッズとして用意しておけば、効率よく作業を進められるでしょう。おうちにある定規でも大丈夫ですよ!
台所用スポンジ
ハンドクリームをシールに塗りこむときに、台所用スポンジがあると便利です。細かいところやシールのスキマにも塗りやすくなるため、用意しておくことをおすすめします。
また、不要なスポンジでも大丈夫です。スポンジの交換タイミングについて解説した記事もあります。
キッチンペーパー&ラップ
壁など液だれしやすい場所のシール剥がしには、キッチンペーパーとラップを用意しましょう。キッチンペーパーにシール剥がし用スプレーなどを浸み込ませ、乾燥しないようラップで覆います。キッチンペーパーを使うことで薬剤を効果的に使うことができますよ!
まとめ 身近なグッズ&方法でシールはきれいに剥がせる
せっかく家をきれいに整えたとしても、汚れたシール跡があると見た目も悪く、部屋の雰囲気を壊してしまいます。さらに時間が経てば経つほど取りにくくなるため、なるべく早く対処したいですよね。
こびりついてなかなか取れないシールも、素材に合わせた方法や身近なグッズできれいに取り除くことができます。気になっていたシール汚れがきれいになれば、気持ちもスッキリするはず!
何をやってもダメだとあきらめていた方も、この機会にもう一度チャレンジしてみてください。
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